本校のSGH研究課題を英語で深めることを目的に、立教大学異文化コミュニケーション学部との高大連携で行われるスーパー・グローバル・サマーコース。
今年も10名の生徒たちが、立教大学のキャンパスで実施する3日間の連続講座に参加しました。
講座は、3名の大学の先生方よる日替わりの講義で進行します。
その1日目、並木一美助教の“言語のグローバル化と社会的関係”の講義には5名の生徒が参加。
「英語」という世界中で使われている言語にまつわるさまざまな状況や、「言葉づかい」が果たしている社会的役割について、社会言語学の視点から学びました。
全て英語でのやり取りでしたが、生徒たちは内容をよく理解し、並木先生からの問いかけにも英語でしっかりと答えていました。
「アメリカやイギリスの英語以外にも、バラエティあふれる英語があります」と並木先生。
生徒からは、「オーストラリア留学から帰ってきた時に、世界の主流はアメリカ英語だと知って負い目を感じたことがあった」とエピソードを紹介。自分たちが体験したことや聞いたことを話し合いながら、社会言語学の観点から「言葉」について再認識しました。
2日目は、10名の生徒がステファン・ジョンソン助教の“貧困に従事する国際組織”についての講義に参加しました。
調査してきたことをもとに、世界の貧困問題をどのように解決できるのかグループでディスカッション。ステファン先生もグループに入って議論を活性化させます。
「貧困ってなんだろう?」「それはどのように定義できるだろう?」
もともとある考えの暗記ではなく、問題に対して自分で考えて意見を持つことが重視された講義の中で、生徒たちは物事の根本に立ち返り、「自分だったらどうだろう?」と当事者意識を持って議論しました。
さらにグループを入れ替え、“自分が政府の人だったら、どのように貧困を定義するのか?”という新たなトピックで意見を交換。「貧困」についての考えを掘り下げました。
最終日は、ポール・カニングハム教授の“外交における文化、言語、コミュニケーション”の講座。
7名の生徒が、アメリカで優秀な外交官養成の際に必要とされる、文化、言語、コミュニケーションを探求する講義に参加しました。
まずカニングハム先生が文化やコミュニケーションに関する自らの考えを示し、生徒がそれに答えたり、グループディスカッションで意見をまとめたりしながら進んでいきます。
“What is Intercultural Communication?”
「異文化理解」について、生徒同士で意見を交換しながら自分の答えを表明しました。
「英語は苦手だけど、大学の先生方は専門的な視点で教えてくださいました。この3日間で興味のある分野について理解を深めることができました」「学校でやっているワールド・スタディーズで学んでいることを、外部の環境で生かせてよかったです」。3日間のコースを終了し、充実した表情で感想を伝える生徒たち。
将来、興味ある分野で活躍するために必要な学びを得て、夏の日差しいっぱいのキャンパスを後にしました。